中退共について
中退共(中小企業退職金共済制度)は、独力では退職金制度を設けることが困難な中小企業に対して、事業主の相互共済の仕組みと国の援助によって設けられた国の退職金制度のことです。
制度の運営は、勤労者退職金共済機構が行っています。
中退共の仕組み
①加入申込
- 事業主が中退共と退職金共済契約を結びます。
- 後日、従業員ごとの共済手帳が送付されます。
②掛金納付
- 毎月の掛金を金融機関に納付します。
- 中退共制度の掛金は全額事業主が負担し、掛金の一部でも従業員に負担させることはできません
- 掛金月額の種類は次の16種類です。事業主はこの中から従業員ごとに任意に選択できます。
- 短時間労働者(パートタイマー等)は、上記の掛金月額のほか特例として次の掛金月額でも
加入できます。
③退職金支払
- 退職金は、基本退職金と付加退職金の2本建てで、両方を合計したものが、受け取る退職金
になります。
- 退職金は、11月以下の場合は支給されません。(条件によっては、11月以下でも支給される
場合があります。) - 12月以上23月以下の場合は掛金納付総額を下回る額になります。
- 24月以上42月以下では掛金相当額となり、43月からは運用利息と付加退職金が加算され、長期加入者ほど有利になります。
<基本退職金>
- 掛金月額と納付月数に応じて固定的に定められている金額で、制度全体として予定運用利回りを1.0%として定められた額です。(予定運用利回りは、法令の改正により変わることがあります。)
<付加退職金>
- 付加退職金は、基本退職金に上積みするもので、運用収入の状況等に応じて定められる金額です。
- 具体的には、掛金納付月数の43月目とその後12か月ごとの基本退職金相当額に、厚生労働大臣が定めるその年の支給率を乗じて得た額を、退職時まで累計した総額です。
【参考】
付加退職金支給率状況
加入するメリットは?
◆国による掛け金の助成があります!
初めて中退共制度に加入する事業主や掛け金月額を増額する事業主に対して、掛け金の一部を国が助成します。
◆掛け金は全額非課税です!
掛け金は、法人企業の場合は損金として、また、個人企業の場合は必要経費として処理することができます。
◆管理が簡単!
従業員ごとの納付状況や退職金試算額のお知らせが事業主宛に届きますので、退職金の管理が簡単です。
中退共について「もっと詳しく知りたい」、「加入を検討したい」とお考えの事業主様は、弊所までご連絡ください。
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