年休(年次有給休暇)の取得率58.3%で過去最高
厚生労働省から公表されている令和4年「就労条件総合調査」の結果によると、令和3年の年休の取得率が58.3%(前年調査56.6%)となっており、過去最高の水準でした。
年休の取得状況【令和3年(又は令和2会計年度)】
~令和4年「就労条件総合調査」より~
- 労働者1人平均付与日数 は17.6日(前年調査17.9日)
- そのうち、平均取得日数は 10.3 日(同10.1 日)
- 平均取得率は 58.3%(同56.6%)〔昭和59 年以降過去最高〕
その他の項目も含め、令和4年「就労条件総合調査」はこちらからご覧下さい。
https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/jikan/syurou/22/dl/gaikyou.pdf
年休の「計画的付与制度」について
上記の通り、令和3年の年休の取得率は58.3%と過去最高となったものの、依然として政府が目標とする70%とは大きな乖離があります。
そこで今回は、年休の取得促進に役立つとともに、労働基準法を遵守する観点からも有効とされる年休の「計画的付与制度」についてご紹介します。
年休の「計画的付与制度」とは?
年休の付与日数のうち5日を除いた残りの日数について、労使協定を締結する等により、計画的に休暇取得日を割り振ることができる制度です。
※前年取得されずに次年度に繰り越された日数がある場合には、
繰り越し分を含めた日数から5日を引いた日数を計画的付与の対象とすることができます。
「計画的付与制度」導入のメリット
- 事業主
労務管理がしやすく計画的な業務運営ができます。 - 労働者
ためらいを感じずに 年次有給休暇を取得できます。
企業や事業場の実態に応じた方法での活用
| 一斉付与方式
全従業員に対して同一の日に付与
製造部門など、操業を止めて全従業員を休ませることのできる事業場などで活用
| 交替制付与方式
班・グループ別に交替で付与
流通・サービス業など、定休日を増やすことが難しい企業、事業場などで活用
| 個人別付与方式
個人別に付与
年次有給休暇付与計画表により各人の年次有給休暇を指定
「計画的付与制度」導入方法
年休の「計画的付与制度」を導入する場合には、
- 就業規則による規定
- 労使協定の締結
が必要になります。
導入をご検討の際には、弊所担当までぜひご相談下さい。
参考:厚生労働省
無料ダウンロードはこちら
今回の内容の事務所だより(労務ROAD)はこちらから無料でダウンロードできます。
お知らせ
★助成金の簡易フローチャートを作成いたしました。
適用できる助成金が無いか簡単にご確認いただけます。詳細はこちらをご確認ください。
★記事のバックナンバーについて
以下のページからご確認いただけます。
過去の号については情報が変更となっている可能性もございますので、最新の情報については弊社までお問合せください。